Microsoft 365 Copilot に “People Skills” が正式リリースされました(2025 年 6 月 GA)—ユーザーの仕事ぶりを AI が解析し、スキルを自動で見える化してくれる機能となっています。
これにより、下記の様な人のスキルに関する業務が Copilot から簡単に行えるようになりました。
- 自分の強みをワンクリックで更新・共有
- チーム内で「その道のプロ」をすぐに発見
- リーダーがスキル・ギャップを可視化して配置や育成を最適化
今回は People Skills の仕組みと活用アイデア、注意点をまとめます。Copilot の最新機能が気になる方、人材データをもっと活用したい方はぜひご覧ください。
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。
People Skillsの全体像
People Skillsとは
Microsoft Graph から取得した ドキュメント・メール・Teams チャット・会議 などの情報をOpenAI LLMで解析し、利用者ごとのスキルを自動で推論します。
推論されたスキルはプロフィールエディター上でユーザー自身が編集したり非表示にしたりすることが可能です。推論結果は Live Persona Card、Copilot Chat、Org Explorer、Viva Learning など複数の UI に連携され、「誰が何に詳しいか」を提示します。
スキルの確認方法
自身のスキルの確認方法についてご紹介します。
まず、M365 Copilot Chat内の左側下部、[アプリ]を選択します。

続いて、「Org Explorer」を選択します。

自身の組織に関する情報が表示されるので、自分の[プロフィールを表示する]を選択します。

すると、プロフィール内に自分が持っている可能性のあるスキルが表示されました。

スキルを削除したり更新したりしたい場合は、[プロファイルを更新]>[スキル]を選択します。

スキルを削除したい場合は×を、追加したい場合は「スキルの追加」の欄より追加を行います。

以上が自身のスキルの確認と、編集方法となります。
表示されたスキルは、私の現在の業務内容やスキルがおおむね反映されていると感じました。編集を行わずとも、他人からどのような業務を行っているかを把握してもらうには十分な内容になっていると思います。
スキル推論の仕組み
People Skillsのデータ、セキュリティの特徴について表形式でまとめました。
|
要素 |
内容 |
|---|---|
| データ源 | Microsoft Graph(メール、ドキュメント、会議メモ…) |
| 初回計算 | 最短 48 時間(最大 5 日)で生成 |
| 更新頻度 | 30 日ごとに再推論し最新状態を維持 |
| 機能制御 | テナント単位/グループ単位で ON/OFF。個人はいつでもオプトアウト可 |
| AI‑Restricted Skills | 機密スキルを除外するポリシーを管理センターから設定 |
Skills Agent & Copilot Analytics
2025年8月提供開始予定のSkills Agentでは、Copilotから起動するエージェントで以下のような操作を行うことが可能です。
- スキル経歴の確認・編集
- 社内の専門家検索
- 学習プランのレコメンド
また、Copilot Analyticsでは「Skills Landscape Report」が追加され、部門やロール別の保有スキルやギャップをダッシュボードで可視化できます。CSV エクスポートにも対応し、HR 分析基盤とも連携できます。
セキュリティとプライバシー
People Skillsでは主に90日以内のMicrosoft 365活動のみを参照してスキルの推論を行うため、それ以前の情報は反映されません。必要に応じて、自身のスキル推論を非表示にするしたり推論自体を停止したりする設定が可能です。
管理者としての制御は、Feature Access Management からスキルの推論 ON/OFFが可能なほか、AI‑Restricted Skills(AI制限付きスキル)では重要なスキルを非表示とするなど、共有範囲を細かくポリシーで設定する事が可能です。
利用シーンとメリット、注意点
利用シーン
- 新メンバのオンボーディング
- 既存メンバの必要スキルを一覧化やプロジェクト内容からスキルを可視化し、SkillsAgentにて不足スキルを分析・学習リソースを提案
- 案件チーム編成
- 「AzureとCopilotに詳しい人を探して」等、CopilotChatが必要なスキルを持ったメンバを即時にリスト化
- キャリア開発
- 「自身のAI関連スキルを強化したい」といった要望に応じて、VivaLearningが利用者のスキルに応じて最適なロードマップを提示
メリット
- スキル情報が 自動収集 されるため、スキルをまとめる手間や主観ブレがなくなります。
- 従業員は可視化された強みを使って社内副業等への挑戦がしやすくなる。
注意点
- Microsoft 365 を日常的に使わない現場では推論のための情報が不足してしまい、推論精度が落ちる可能性があります。
- プライバシーの観点では、機密性の高いスキルは AI‑Restricted として登録し、自動推論から除外する運用が必要となります。
- 30 日サイクルで更新されるため、急な組織変更やスキル習得はリアルタイム反映されない点に注意が必要です
まとめ
People Skillsはユーザーの普段の業務をCopilotが分析し、スキルを可視化してくれるサービスとなっています。
Copilotを利用している組織のユーザーは、まず自身のスキルや整合性を確認してみるところから始めてみるとよいかと思います。
8月にGAされるSkills Agent等、今後さらに組織のスキルをCopilotによって分析・可視化できるユースケースが広がると思いますので、ぜひ利用してみてください。
おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)
要約:Microsoft 365 Copilot「People Skills」機能(2025年6月GA)
【概要】
Copilotがユーザーの業務データ(メール、ドキュメント、会議など)をAIで解析し、スキルを自動推論・可視化する新機能。個人・チーム・組織単位でスキルの把握・活用が可能に。【主な機能とメリット】
スキルの自動推論と編集自分のスキルを確認・編集・非表示にできる
Live Persona CardやOrg Explorerなど複数UIで表示
チーム・組織での活用専門家の検索、スキルギャップの可視化、育成計画の最適化
8月提供予定の「Skills Agent」で学習プラン提案も可能
Copilot Analytics部門・ロール別スキルのダッシュボード表示
CSV出力でHR分析基盤と連携可能
【注意点】
Microsoft 365の利用が少ないと推論精度が低下
機密スキルはAI推論から除外設定が必要
スキル更新は30日ごとのため、即時反映は不可
【まとめ】
People Skillsは、業務データからスキルを自動で見える化し、個人・チーム・組織のスキル活用を支援する革新的な機能。まずは自身のスキル確認から始め、今後の「Skills Agent」などの活用も検討すると良い。