Azure SQL Databaseは、Microsoft Azureが提供するフルマネージドのデータベースサービスです。
本記事では、SQL Server Management Studio(SSMS)を使用して、Azure SQL Databaseにテーブルを作成し、データを追加し、最後にデータを取得する方法を紹介します。
事前準備
まず、Azure SQL Databaseを利用するための準備を行います。
最終的な目的は、データベースに接続して作業を開始できる状態を整えることです。
Azure SQL Databaseの作成
実際にデータを保存するためのデータベースを作成します。
1. Azure ポータルで[SQL] と検索します。

2. 検索結果から[SQL データベース] をクリックします。

3. [作成]をクリックします。

4. SQLデータベース作成の画面が表示されたら、[サブスクリプション]や[リソースグループ]等を入力し、[確認および作成]をクリックします。

5. 今回は、サーバーも新規で作成するため、[新規作成]をクリックします。

6. SQL Databaseサーバーの作成画面が表示されたら[サーバー名]や認証方法を設定します。今回はSQL認証を使用します。入力が完了したら[OK]をクリックします。

7. [確認および作成]の画面が表示されたら[作成]をクリックします。

8. デプロイが完了すると、リソースグループに以下のリソースが作成されます。

SQL Server Management Studio (SSMS) のインストール
Azure SQL Databaseに接続し操作を行うためのツールとして、SSMSをインストールします。
SSMSを使うことで、Azure SQL Databaseに接続し、さまざまなデータベース操作を行うことができます。
1. SQL Server Management StudioをMicrosoftの公式サイトからダウンロードします。

2. ダウンロードした[SSMS-Setup-ENU.exe]をダブルクリックし、インストールをします。

3. インストールウィザードに従い、[Install]をクリックします。

4. インストールが始まります。

5. インストールが完了したら、[Close]をクリックします。

データベースへの接続
SSMSを使用してAzure SQL Databaseに接続します。この接続により、データベース内での操作を行えるようになります。
1. [SSMS]を起動します。

2. Azure SQL Databaseの[Server name:]や[Login:]を入力し、[Connect]をクリックします。
※必要に応じて、Azureポータルでファイアウォール設定を行ってください。
テーブルの作成とデータの追加
ここまでで準備は完了しましたので、ここからは実際にデータベースを操作していきます。
まずは、Azure SQL Database内にテーブルを作成し、作成したテーブルにデータを追加します。
テーブル作成SQL文の実行
Employeesテーブルを作成し、データを格納するための枠組みを準備します。
1. 接続後、[New Query]をクリックし、クエリウィンドウを開きます。

2. クエリウィンドウを開いたら、SQL文を入力し、テーブルを作成します。
CREATE TABLE Employees (
EmployeeID INT PRIMARY KEY,
FirstName NVARCHAR(50),
LastName NVARCHAR(50),
HireDate DATE
);
3. SQL文を入力したら[Excute]をクリックします。

4. 赤枠内の[Messages]に以下の内容が表示されることを確認します。
Commands completed successfully. Completion time: 2025-05-20T13:31:29.1789896+09:00

データの追加
実際にEmployeesテーブルにデータを追加し、データが格納されている状態を確認します。
1. [Nwe Query]をクリックし、クエリウィンドウを開きます。

2. クエリウィンドウを開いたら、SQL文を入力し、データを追加します。
INSERT INTO Employees (EmployeeID, FirstName, LastName, HireDate) VALUES (1, 'John', 'Doe', '2025-01-01');
3. SQL文を入力したら[Excute]をクリックします。

4. 赤枠内の[Messages]に以下の内容が表示されることを確認します。
(1 row affected) Completion time: 2025-05-20T15:14:15.0942520+09:00

データの取得
データベースの内容を調べたり、分析したりできるようにします。
データを取得するために、基本的なSELECT文を実行します。
※ ここからは、クエリウィンドウを開きExcuteをクリックする手順は割愛します。
データの取得(全行取得)
1. 次のSQL文を実行して、Employees テーブルから全データを取得します。
※ この後のデータの取得のために、あらかじめデータを追加しています
SELECT * FROM Employees;
2.赤枠内の[Results]に以下の内容が表示されることを確認します。
| EmployeeID | FirstName | LastName | HireDate | |
| 1 | 1 | John | Doe | 2025/1/1 |
| 2 | 2 | Jane | Smith | 2025/2/15 |
| 3 | 3 | Albert | Johnson | 2025/3/10 |
| 4 | 4 | Emma | Davis | 2025/4/12 |
| 5 | 5 | Michael | Brown | 2025/5/20 |
| 6 | 6 | Olivia | Miller | 2025/6/25 |
| 7 | 7 | William | Wilson | 2025/7/30 |
| 8 | 8 | Ava | Moore | 2025/8/5 |
| 9 | 9 | James | Taylor | 2025/9/15 |
| 10 | 10 | Sophia | Anderson | 2025/10/1 |

条件付きデータ取得
1. 特定の条件に基づいてデータを取得する場合、WHERE句を使います。
SELECT * FROM Employees WHERE LastName = 'Doe';
2. 赤枠内の[Results]に以下の内容が表示されることを確認します。
| EmployeeID | FirstName | LastName | HireDate | |
| 1 | 1 | John | Doe | 2025-01-01 |

特定のカラムの取得
1. 必要なカラムのみを取得する場合は次のようにします。
SELECT FirstName, LastName FROM Employees;
| FirstName | LastName | |
| 1 | John | Doe |
| 2 | Jane | Smith |
| 3 | Albert | Johnson |
| 4 | Emma | Davis |
| 5 | Michael | Brown |
| 6 | Olivia | Miller |
| 7 | William | Wilson |
| 8 | Ava | Moore |
| 9 | James | Taylor |
| 10 | Sophia | Anderson |
2. 赤枠内の[Results]に以下の内容が表示されることを確認します。

限定された結果数を取得する
1. 結果の行数を制限する場合、TOP句を使います。
SELECT TOP 5 * FROM Employees;
2. 赤枠内の[Results]に以下の内容が表示されることを確認します。
| EmployeeID | FirstName | LastName | HireDate | |
| 1 | 1 | John | Doe | 2025/1/1 |
| 2 | 2 | Jane | Smith | 2025/2/15 |
| 3 | 3 | Albert | Johnson | 2025/3/10 |
| 4 | 4 | Emma | Davis | 2025/4/12 |
| 5 | 5 | Michael | Brown | 2025/5/20 |

おわりに
本記事では、Azure SQL Databaseでのテーブル作成、データの追加、データの取得についてステップバイステップで解説しました。
SSMSを使用することで、これらの操作を直感的に行うことができ、
Azure SQL Databaseを利用すれば、サーバーの設置やSQL Serverのセットアップを行うことなく、手軽にクエリ作業が可能です。ぜひお試しください。
石黒 允規(日本ビジネスシステムズ株式会社)
ネットワークインテグレーション部に所属しており、主にAzureに関する業務を行っています。 JBS野球部にも所属しており、週末を楽しく過ごしております
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