【Microsoft×生成AI連載】【やってみた】プロンプトギャラリーからTeamsチームへのプロンプト共有

【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。

本記事では、2025年3月19日にリリースされたプロンプトギャラリーのアップデート情報についてご紹介します。

以前の記事でもご紹介したプロンプトギャラリーですが、Teamsでのプロンプト共有がより簡単になるアップデートとなっています。チームでさらなる業務効率化を図りたいと考えている方は是非ご覧ください。

これまでの連載

これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。

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Copilotプロンプトギャラリーの概要

Copilot Chatには「Copilotプロンプトギャラリー」(以下プロンプトギャラリーと記載)という、あらかじめ定型化されたプロンプトのテンプレートが用意されています。

さらに、プロンプトの保存や共有も可能となっており、作成したプロンプトをチームで繰り返し利用することもできます。

実際の利用方法については以前の記事でご紹介していますので、こちらも是非ご覧ください。

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Teamsチームへのプロンプト共有

機能アップデート概要

2025年3月19日に更新されたMicrosoft 365 Copilotのリリースノートにて、プロンプトギャラリーの機能アップデートが公開されていました。リリースノートには次のような記載があります。

Teams チームと Copilot プロンプトを共有する [Windows、Web]

Copilot プロンプト ギャラリーのカスタム プロンプトをMicrosoft Teams チームと簡単に共有できます。 この合理化された共有により、チーム メンバーは、毎日のワークフローでこれらのプロンプトを簡単に検出して最大限に活用できます。

プロンプトのリンクを作成することで、プロンプトの共有自体は以前から行うことができました。しかし、今回のアップデートによって、Teamsチームに対しての共有がより簡単になったようです。

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実際に使用してみた

実際にTeamsチームへのプロンプト共有を試してみます。Copilot Chatのプロンプト入力欄右上から「プロンプトを表示する」を選択します。このとき、画面上部のタブでは「職場」と「Web」どちらを選択していても問題ありません。

Copilot Chatの画面です

プロンプトギャラリーの右下にある「すべてのプロンプトを表示」をクリックすると、CopilotプロンプトギャラリーのWebサイトに遷移します。

プロンプトギャラリーが展開されています

プロンプトギャラリーのWebサイトに遷移できたら、「チームプロンプト」を押します。

プロンプトギャラリーのWebサイト画面です

まだチームにプロンプトを一つも共有していないので、次のような画面が表示されました。

プロンプト共有をしていない状態の画面です

続いてプロンプトをチームに共有してみます。保存済みの「不在メッセージ」プロンプトにカーソルを重ねることで表示される共有ボタンを押すと、「チームで共有」ボタンが現れたのでこれを選択します。

プロンプトの共有ボタンを押しています

「プロンプトのコピーをチームに共有する」というポップアップが出てきました。共有先が指定されていないのでまだ共有ボタンは押せません。そのため必須項目となっているプロンプト共有先の選択欄を押します。

「チームで共有」を押した際に表示されるポップアップです

選択欄を押すと、現在Teamsで自分が所属しているチームがプルダウンで一覧表示されました。今回は画像内の赤枠で囲われているチーム(アイコン背景が黄色で、「A」と書かれているもの)を共有先に選択して、「共有」ボタンを押します。

所属しているチームから共有先を選択できます

この状態で先ほどの「チームプロンプト」を開いてみると、共有済みのプロンプトが表示されていることが分かります。プロンプトの上側、赤枠で囲われた部分には共有先として選択したチームの名前が表示されています。

プロンプト共有後の画面です

共有先として選択したチームに所属している他メンバーにもチームプロンプトの画面を開いてもらいました。共有した私以外でも該当のプロンプトが表示されており、問題なく共有できていることが分かりました。

共有先チームに所属する他メンバーに撮影してもらった画面キャプチャです

最後に、他のチームにもプロンプトを共有してみます。赤枠で囲われている、先ほど選択したチームとは異なるチームに共有しています。

先ほどとは異なるチームに共有しています

複数のチームにプロンプトを共有していると、「チームプロンプト」画面でチーム名欄をクリックした際に、プルダウンで共有先チームが一覧表示されます。また、各チームを選択したときには、それぞれのチームで共有したプロンプトのみが表示されるので、プロンプトの共有先を適切に限定することもできそうです。

本記事の前半で共有先として選んだチームが選択されています

最後に共有先として選んだチームが選択されています

利用シーンとメリット、注意点

利用シーン

  • Teamsのチームメンバーに対して一括でプロンプトを共有したいとき
  • チームごとに共有プロンプトを区別したいとき

メリット

  • 現在所属しているチームから選択式で共有先を選べるため、共有作業が簡単
  • リンクでの共有と比較して、共有された側の手間が少ない
    • リンクで共有された場合、繰り返し活用するにはプロンプトの保存が必要
  • 誰に対して何のプロンプトを共有しているかが把握できる

注意点

  • 記事執筆時点(2025/3/21)では、Webサイト上での機能となっている
    • Team共有機能の利用にあたり、Copilot Chat内では完結できない
  • 複数チームでプロンプト共有されている場合、必要なプロンプトを見つけるのが難しい場合がある
    • 履歴からのプロンプト検索機能を用いて効率化する等の方法が考えられる

まとめ

アップデートによって以前よりも簡単にプロンプト共有ができるようになったと感じました。

特に、Teams内で自身が参加しているチームの中から選択式で共有先を選べるという点は、Microsoft 365サービス間の連携を生かした機能となっていると思います。

今回紹介した機能を活用して、チーム内でおすすめのプロンプトを共有し合うのも良いと思いました。

おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)

この記事では、2025年3月19日にリリースされたプロンプトギャラリーのアップデート情報について紹介しています。プロンプトギャラリーは、Teamsでのプロンプト共有がより簡単になるアップデートが行われました。これにより、チームでの業務効率化が期待されます。

Copilotプロンプトギャラリーの概要: Copilot Chatには、あらかじめ定型化されたプロンプトのテンプレートが用意されており、プロンプトの保存や共有も可能です。作成したプロンプトをチームで繰り返し利用することができます。

Teamsチームへのプロンプト共有: 2025年3月19日に更新されたMicrosoft 365 Copilotのリリースノートにて、プロンプトギャラリーの機能アップデートが公開されました。これにより、カスタムプロンプトをMicrosoft Teamsチームと簡単に共有できるようになりました。共有されたプロンプトは、チームメンバーが毎日のワークフローで簡単に検出して活用できます。

利用シーンとメリット、注意点:

利用シーン: Teamsのチームメンバーに対して一括でプロンプトを共有したいとき、チームごとに共有プロンプトを区別したいとき。
メリット: 共有作業が簡単で、共有された側の手間が少ない。誰に対して何のプロンプトを共有しているかが把握できる。
注意点: Webサイト上での機能となっており、Copilot Chat内では完結できない。複数チームでプロンプト共有されている場合、必要なプロンプトを見つけるのが難しい場合がある。
アップデートによって、以前よりも簡単にプロンプト共有ができるようになりました。特に、Teams内で自身が参加しているチームの中から選択式で共有先を選べる点が便利です。今回紹介した機能を活用して、チーム内でおすすめのプロンプトを共有し合うのも良いでしょう。

執筆担当者プロフィール
宅見 健太朗

宅見 健太朗(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Data&AI事業本部に所属。AzureをメインにAI関連サービスなどを勉強中です。

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