VMware Workstation Pro が無償化されたので試してみた (1)

本記事では、商用利用も含めて無償化された仮想化ソフトウェアである VMware Workstation Pro のダウンロード、およびインストール方法について、簡単にご紹介いたします。

関連記事と併せてご覧ください。

  1. ダウンロード、およびインストール方法(本記事)
  2. 仮想マシンを作成する方法
  3. VMware Workstation Playerではサポートされていない機能

VMware Workstation Pro の無償化について

VMware Workstation Pro を利用するには、これまで 3 万円近いライセンス料が必要でしたが、2024年11月に商用、教育、個人ユーザーを問わず、全てのユーザーに無料で提供されるようになりました。

blogs.vmware.com

一方で、Broadcom による有償サポートは終了(現在サポート契約中のユーザーは契約期間終了まで有効)となり、以後サポートが必要な際には、Broadcom が提供するドキュメントやユーザーコミュニティ等に頼る形となります。

VMware Workstation Pro のダウンロード

Broadcom の Support Portal から VMware Workstation Pro のインストーラーをダウンロードすればよいのですが、Support Portal にはその入手方法が解りやすく記載されておりません。

インターネット検索や SNS 等を利用して、公式以外の外部サイト等にある直接リンクからアクセスすればよいという考えもありますが、当ブログでは他の VMware 製品をダウンロードする際の参考になればと思い、Support Portal からダウンロードする手順をご紹介します。

なお、Support Portal にログインするためのアカウントを持っていない場合は、先にアカウントの作成が必要になります。さらに初回のみ VMware Workstation Pro のインストーラーをダウンロードする直前に住所情報の入力が必要になります。

Support Portal へのログイン

Web ブラウザで以下の Broadcom Support Portal ページを開き、画面右上の「Login」をクリックします。

Home - Support Portal - Broadcom support portal

画面中央に以下のポップアップが表示された場合は、「Close」をクリックします。

画面上部の警告文は、Broadcom アカウントのロック解除に関する内容ですので、まだ Broadcom アカウントを持っていない人は気にしなくて大丈夫です。すでに Broadcom アカウントを持っている人は、Support Portal にログイン後に以下リンクの対応が必要になる可能性があります。

Broadcom Profile Authentication Technology Transition Notice

Broadcom アカウントを持っていない場合は、画面右上の「Register」をクリックし、Broadcom アカウントを作成してください。

※ アカウントの作成手順は割愛しますが、次に表示される User Registration 画面の指示に従って必要事項を入力して進めてください。

Broadcom アカウントを入力後「Next」をクリックし、次の画面でそのパスワードを入力してログインします。

ダウンロードページへのアクセス

画面右上のアイコンをクリックして展開し、「VMware Cloud Fundation」をクリックします。

※ 初回は展開されたメニューに「Mainframe Software」のアイコンが表示されています。

My Dashboard のページが開くので、画面左側より「My Downloads」をクリックします。

My Downloads のページが開くので、画面右上の検索ボックス内に "VMware Workstation Pro" と入力します。

VMware Workstation Pro のみ表示されますので、「VMware Workstation Pro」をクリックします。

VMware Workstation Pro のダウンロードページが表示されます。

バージョンの選択

VMware Workstation Pro 15.0/16.0/17.0 の Windows 用と Linux 用が一覧表示されていますので、ダウンロードしたいメジャーバージョンをクリックします。

マイナーバージョンの一覧が表示されますが、特に要件がなければ最新バージョンを選択するのがよいと思います。今回は例として Windows 用の最新バージョンを選択します。

初回のみ

選択したバージョンのダウンロードページが表示されますが、その中に「I agree to the Terms and Conditions」という項目が含まれています。こちらにチェックを入れた後に「ダウンロード」アイコンをクリックします。

※ 「I agree to the Terms and Conditions」は、文字が小さい上に、画面右側の「ダウンロード」アイコンとは反対の位置にありますので注意してください。

「Prior to downloading this file, additional verification is requred Proceed?」のダイアログが表示されますので、「Yes」をクリックします。

「Trade Compliance Verification」のページが表示されますので、住所情報を入力した後に「Submit」をクリックします。「*」が付いている項目は入力が必須となります。

VMware Workstation Pro のダウンロードページに戻りますので、再度「ダウンロード」アイコンをクリックします。インストーラー(.exeファイル)のダウンロードが開始されます。

再ダウンロード時(2回目以降)

選択したバージョンのダウンロードページが表示されますので、「ダウンロード」アイコンをクリックします。インストーラー(.exeファイル)のダウンロードが開始されます。

VMware Workstation Pro のインストール

インストールの手順は、ダウンロードしたインストーラーを実行し、ウィザードに従って進めるだけです。

ただし、前述の通り Broadcom によるサポートは現在終了しておりますので、原則として自己責任において実施してください。

VMware Workstation Pro をインストールすると、VMware Workstation Player も同時にインストールされますが、こちらは VMware Workstation Proの廉価版であるため、特に要件がなければ使用しなくてもよいと思います。

最後に

VMware Workstation Pro は、現在 Broadcom による有償サポートが終了しているため、エンタープライズ利用としてはあまり現実的ではないかもしれません。

ですが、個人利用としてはなかなか魅力的です。最近の PC はスペックに余裕のある製品も多いので、これまで仮想マシンに馴染みのなかった人も、無償化を機に試してみる価値はあると思います。

次回は、VMware Workstation Pro での仮想マシン作成について取り上げたいと思います。

執筆担当者プロフィール
T.Miyakawa

T.Miyakawa(日本ビジネスシステムズ株式会社)

主にVMware製品を中心とした設計、構築等を担当しています。

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