Microsoft FabricのData Activatorは、データ変更時や特定のパターンが検出されたときにアクションを実行する機能です。
データは以前の記事で使用したサンプルデータを使い、指定した閾値を下回った場合にメールで通知を行います。
なお、2024/08/09時点ではData Activatorはプレビュー段階となります。
イベントストリームをData Activatorに接続する
まずは、データをData Activatorで参照するために、データの取得を行っていきます。
Microsoft Fabricのホーム画面の左下のアイコンをクリックし、”Real-Time intelligence”を選択します。
”Eventstream”をクリックします。
任意の名前を入力して”作成”ボタンをクリックします。
”New source”をクリックして、”Sample data”を選択します。
右上のソース名に任意の名前を入力し、”追加”ボタンをクリックします。
”New destination”をクリックして”Reflex”を選択します。
Destination nameに任意の名前を入力し、ワークスペースにMy workspaceを選択します。Reflexで新規作成をクリックして任意のTable nameを入力し、”完了”および”追加”をクリックします。
オブジェクトをData Activatorに関連付ける
次に、Data Activatorで監視を行う項目を設定していきます。
左のMy workspaceアイコンをクリックして、先ほど作成したReflex名をクリックします。
しばらくすると以下のような画面が表示されます。セルが緑色になることで、データを受信していることが確認できます。
右上のAssign your dataの箇所で、”Assign your data”タブを選択します。
今回は、バイクレンタルポイントの空ドック(No_Empty_Docks)の地域(Neighbourhood)ごとのデータを監視するので、下記のように登録します。
”Save”ボタンをクリックして”Save and go to design mode”を選択します。
Neighbourhoodごとの受信データが表示されることを確認します。
トリガーの設定を行う
リアルタイムで取得した空きドックの数が規定値を下回ったことを検知するために、トリガーの設定を行います。
上部の”New Trigger”をクリックします。
”Select a property or event column”をクリックして、下記のように選択していき、”No_Empty_Docks”を選択します。
右側の”+Add”をクリックして、”Summarize”→”Average over time”を選択していきます。これで、NeighbourhoodごとにNo_Empty_Docksの10分間の平均がグラフとして表示されます。
Detectの箇所で”Choose a type of detection”をクリックし、”Numeric”→”Is less than”を選択します。
No_Empty_Docksが10を下回った場合を検知するために上記のように設定します。
通知の設定を行う
最後に、利用可能な空きドックが10を下回ったことを検知した場合にメールで通知する設定を行います。
Actの箇所の”Select an action”をクリックし”Email”を選択します。
Send toに通知したいメールアドレスを登録します。(デフォルトは自分のアカウントが登録されてます)
画面上部の”Send me a test alert”をクリックします。
Microsoft <microsoft-noreply@microsoft.com>から下記のようなメールが届くことを確認します。
”Start”をクリックします。
しばらくすると(早ければ約10分程度で)設定したトリガーで検知されたことがメールで通知されます。
まとめ
今回は、Eventsreamsからのデータを集計した結果にトリガーを設定しましたが、生データや既存のデータベースのデータに対してもトリガーを設定できるので、バッチ処理後にデータが格納されたテーブル内に意図しないデータが追加されていないか等の確認にも使えそうです。
通知までの一連の流れも簡単に設定できるので、ぜひお試しください。
土山 和也(日本ビジネスシステムズ株式会社)
ユーザーサポート、開発、運用、構築業務を経験し、現在はアーキテクトとして提案・プロジェクト支援に従事。専門はデータベースでDBA歴十数年。Azure/AWSを担当。
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