はじめに
はじめまして。日本ビジネスシステムズ株式会社の2021年度新卒の岩間です。
現在、Big Data Platformをメインにとり扱う部署でLinux/Hadoop基盤の構築を担当しています。
本記事はLinux環境構築のために必要な技術知識と手順を記載した解説記事です。 IT系キャリア志望の方や情報系の学生、あるいはLinuxに馴染みのないエンジニアの方々といった、Linuxを1から始めたい人が自前のLinux環境(OSはCentOSを使用)を準備して、「Webサーバーを構築」できるようになることを目標としています。
今回は、本シリーズで使用するLinuxを動かすための「仮想マシン」ついて紹介していきます。これからLinuxを自分の環境に構築していくには重要な内容となので、できるだけ分かりやすく丁寧に解説したいと思います。
※Webサーバー構築までの解説で1記事で収まらなかったので、章立てにして全部で6回に渡って解説していく予定となっています。
- ~第0章~仮想マシンとは ★本記事
- ~第1章~仮想化ソフトウェアインストール
- ~第2章~Linux VM作成(今後の環境構成図、ハードウェア設定、rootユーザー作成、パーティション作成)
- ~第3章~SElinux / firewalldの停止
- ~第4章~ネットワーク設定(静的プライベートIP作成、ホストPCからNAT経由でインターネット接続)
- ~第5章~Webサーバー構築(Apache Webインストール、各種設定、確認作業)
※本記事の最後では、今後のステップで使用する仮想化ソフトウェア2種類(VirtualBox, VMware Workstation Player)のインストール方法の記事を紹介しています。これらの仮想化ソフトウェアはどちらも有名なもので多くのエンジニアに愛用されていて、自前のLinux環境を準備する上で特段差異はないため、どちらを選んでもらっても構いません。
※ちなみにこの先の第1章から第5章はVMware Workstation Playerを使用した手順を紹介させていただく予定となってます。
仮想マシンとは
仮想マシンとは、普段みなさんが使っているパソコンの内部にあるハードウェア(CPU、HDD、メモリなど)を仮想的にソフトウェア上に再現して生み出したコンピューターのことです。これにより、パソコン1台分のハードウェアを仮想的に切り分けて1台以上の新たなパソコン(仮想マシン)を生成することができます。具体的に言うと、MacBookの上でWindowsマシンとLinuxマシンを動かすといったようなことができます。
この仮想マシンには主に三種類の仮想化方法(ホストOS型・ハイパーバイザー型・コンテナ型)があります。今回はホストOS型で実施していきます。
ホストOS型の仮想マシンでは、日頃お使いのパソコンに仮想マシンを作成するための専用ソフト(仮想化ソフトウェアと言います)をインストールし、その専用ソフトの上に仮想マシンを作成するという手法を取ります。この方法で作成された仮想マシンはそれぞれOSを持ち、それらのOSを「ゲストOS」と呼びます。一方、ソフトウェアをインストールしたパソコンのOSのことを「ホストOS」と呼びます。
ここでは、みなさんがご利用のパソコンのOSを「ホストOS」、最終的に作成するLinuxマシンのOSを「ゲストOS」と呼びます。
今後使用する環境について
今後のステップではホストOS型の仮想化ソフトの中で比較的メジャーなVMware Workstation Playerを使った環境構築方法を紹介していきます。
※VirtualBoxを使う場合は適宜読み替えてトライしてみてください!
本シリーズでは簡単なWebサーバーを構築してみることがゴールなので、お使いのPCが以下の要件を満たしていれば大丈夫です。
・ホストPCのソフトウェア情報
-OS:Windows 8 以降
・ホストPCのハードウェア情報
-CPU:2011年以降に製造された64-bit x86 もしくは AMD64のCPU
-メモリ:4GB以上
-ディスク:20GB以上の空き
※詳しくはこちらを参考にしてください。
※ちなみに、、、最近購入されたPCなら大概動作するかと思います!
さいごに
まずは第0章として仮想マシンについて解説しました。
ここからはいよいよ「~第1章仮想化ソフトウェアのインストール~」になります!
初心者の方でも取り組めるように作成してあるのでぜひトライしてみてください!
※以下は第1章の記事へのリンクとなります。
今後の記事はVMware Workstation Playerを用いて進んでいくので、特に仮想化ソフトウェアのこだわりがない方や、始めたばかりで不安な方はそちらをご利用ください!
一方で少しチャレンジしてみたい方はVirtualBoxのインストール方法記事を読んでそちらを使って本シリーズに取り組んでみてください!
・VMware Workstation Playerのインストール方法紹介
⇒「2022年最新版【初心者】が自前のLinux環境を準備するまで ~第1章~仮想化ソフトウェア(VMware Workstation Player)のインストール」
・VirtualBoxのインストール方法紹介
⇒「2022年最新版【初心者】が自前のLinux環境を準備するまで~第1章~仮想化ソフトウェア(VirtualBox)のインストール」
岩間 義尚(日本ビジネスシステムズ株式会社)
2021年度新卒入社後、Hadoopを中心に複数のデータ基盤の開発/運用を経験。 現在はSnowflakeやAzureでのデータエンジニアリングをメインに担当しています。
担当記事一覧