ハイブリッド研修時代の研修講師として最適なカメラと音響の配置も試行錯誤する

はじめに

※ 2022/5/20にTeams会議のデバイス設定についてキャプチャを追記しました

前回、こんな記事を書きました。

blog.jbs.co.jp

画面共有の観点ではこれでひと段落なのですが、もう二つ、この機会に解決したかった問題があります。それが、ビデオと音声になります。

せっかく試行錯誤したのでこれも記事に残してみようと思います。

ビデオを考える

ビデオに関する要件として2つ考えました。

  • リモートの人に講師の顔を共有する
  • リモートの人に現地の様子を共有する

どちらも必須かと言われるとそうでもないかもしれませんが、出来ればあった方がハイブリッド研修として一体感が生まれると考えました

講師の顔が見えるようにする

これはそれほど難しい話ではなく、Surface Pro 7の内蔵カメラを使いました。配置的に正面にはならないのですが、少なくとも講師が話しているかどうか、くらいはわかるので良しとしました。

オンサイトの受講者を見えるようにする

これはなかなか難しいところですが、今回は、Surface Hub 2sを使いました。

Surface Hub 2sでは特別な事はしておらず、単純にTeams会議に参加させて、カメラをオンにしています。オンサイトの受講者全員は入らないのですが、ある程度雰囲気は伝わるかと思います。

また、Surface Hub 2sの画面はリモート受講者と同じ画面が移っていて講師も見えるので、うっかりリモートに資料を共有し忘れた、という事態にも気づきやすくなります。

今回はSurface Hub 2sがあったのでそれを使いましたが、別途カメラの使えるPCが利用出来れば、それを中継用として使う事で代用は可能かと思います。

音声入出力を考える

講師が一方的に話すだけの場合はそんなに悩まなくていいのですが、受講者に発表してもらう事を考えると、どこから音声を入出力するか、も考えなければいけません。

シチュエーションとしては3パターンとなります。

  • 講師が話す
  • リモートの受講者が発表する
  • オンサイトの受講者が発表する

講師が話す場合

まず、リモート向けには、PC内蔵マイクで講師の音を拾い、リモートに届けます。

また、オンサイトに対しては、肉声だけだと限界があるので、会場マイクを通して天井スピーカーから音を届けます。

天井スピーカーから出る音をPCで広い直してハウリングする事を懸念したのですが、この配置では大丈夫でした。

リモート受講者が発表する場合

続いて、リモート受講者が発表する場合です。

この場合もシンプルで、リモート受講者は各自のPCでマイクをオンにして発表するだけです。

別のリモート受講者には各自のPCを通して、会場には講師のPCのTeams会議音声出力を通じて会場スピーカーで出力します。

オンサイトの受講者が発表する

実はこのケースが一番難航しました。

発表者にオンサイトでリモート会議に入ってもらって各自のマイクで発表してもらう、なども試したのですが、ハウリングを起こさずに確実に現地の音をリモートに届けるのは、試行錯誤した限りでは、このように、講師席まできてもらう、でした。

発言だけならこのままでいいのですが、画面共有の発表を伴う場合は、受講者にPCを持ってきてもらって、リモートで画面共有しつつ、音声は講師用のPCから拾いました。

Teams会議のデバイス設定

今回の配置、使い方の場合、どのケースでもTeams会議のデバイス設定は以下の通りとなります。この設定をいちいち変えなくてもいい、というのも、この配置の魅力です。

  • スピーカー:会場スピーカー(HDMIの音声出力/会場モニタ側)
  • マイク:Surface Pro 7内蔵マイク

Teams会議のデバイス設定例(2022/5/20追記)

実際の設定としてはこのようになります。

Teams会議でデバイス設定を開き

スピーカーを会場スピーカーに出力できるものに、マイクはPCから拾うようにします。 デバイス名は各自の環境で異なるので適宜読み替えてください。

なお、あくまでこの設定ではTeams関連の音声のみの中継となります。講師PCで動画を開いて音声含めて共有する、という場合は、OS側の音声出力であったり、Teamsでの音声含めた共有の設定だったりが別途必要になります。

おわりに

もう少し部屋が小さければSurface Hub 2sのマイクとスピーカーだけで中継、という手も考えられるのですが、Surface Hub 2sのスピーカーだと座席後方まで音が届かないので、このようになりました。

ただ、ハウリングするかしないかは、使用しているPCのマイク感度など、様々な要因に影響されると思います。今回の構成がそのまま参考になるケースは少ないかもしれませんが、何かの役に立てば幸いです。

おまけ

ちょっと字が反転してしまって見にくいのですが、実際の会場の様子と機器の配置です。 (記事では講師側の視点でレイアウトを書いていて、写真は受講者側の視点のため)

受講者用のスクリーンは他にもあるのですが、写真の都合上省いています。

執筆担当者プロフィール
舟越 匠

舟越 匠(日本ビジネスシステムズ株式会社)

人材開発部に所属。社内向けの技術研修をメインにしつつ、JBS Tech BlogやMS認定資格取得の推進役もやっています。資格としてはAzure Solutions Architect Expertを所持。好きなサービスはPower Automate / Logic Apps。好きなアーティストはZABADAK。

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